今週のお題「受験」
だいぶ昔なのだけど、大学受験をした。
そのときにとんでもないことが起きた。
はじめの一科目目で。
最初の科目は英語。
始まる前にしっかりとトイレには行った。
のだけど、すぐにまた行きたくなった。
すごく行きたくなった。
どうしても行きたい。
だいたいこういう寒い冷える時期に試験なんだから、冷え性にはつらいし心配。
ただでさえ冷えている、さらに緊張しているし、「トイレ行きたくなる」の要素には必要十分に条件が整っている。
試験は始まってから20分間は外へ出てはいけない規則になっていた。
どうするか。
こういうことは、ほんとうはあまり思い出したくない。
トラウマになりかけた事件だ。
(今週のお題「受験」というので突如、記憶が蘇ったので、記録しておきたくなった。だれかがどこかでなにかの拍子にあきらめないことを思ってくれたら嬉しいけれど)
人生を棒に振ったと思った。
20分で答案用紙を提出し、教室の外へ出た。
そして、もう再び試験場には入れません、当たり前ですが。
このかわいそうな受験生を監視する人がそっと近づいてきた(お互いにお互いを不審者だと思っている)。
問題の情報をどっかへ流さないかどうか見張るためのようなことだったと思う。
さりげなく近くにいる。
悲しい。
落ちた。
けれども、参加することに意義がある(とは思えなかったが、無理矢理思おうとした)、最後までがんばろう(純粋さと、スポーツ精神のような正々堂々さ)と、残りの教科をしっかりと受けて帰った。
この事件はもちろん誰にも話せなかった。
第一志望(実質)だったので悲しさもひとしおだった。
ところが、合格した。
なにがどうなっていたのかはわからないし、わかりたくもない。
わたしは天才か
もちろん、明らかに天才ではないので、最大の唯一の可能性は、
運
運がよかった。
運を使用した。
可能性としては、マークシートだったので、いろいろな予備校の模試を受けるうちにマークシートのアルゴリズムを無意識にマスターしたのかもしれない。
だから、
どんなに問題のわけがわからなくなっても、
どんなにとんでもないことが起きても、
どんなに自信がなくても、
どんなに落ちると思ってしまっても、
あきらめないで最後までやる。
参加することに意義はある。
そして、運が使用できる(こともある)。
2018年2月6日のおまけ:
そういえば、昔、清水義範の含蓄に富んだ参考になる参考書「国語入試問題必勝法」という本があって、もう、とっくにわたしの入試は終わってからの、後生の時代のものなのだけど、それはそれは、いろいろと参考になると思うので(人生的にも)、よかったらおすすめです。
できれば、やはり入試がとっくに終わった方が読まれると、感慨もひとしおかもしれません。
パスティーシュという手法ですね。
吉川英治文学新人賞受賞作品です。
短編集で、それぞれが全部おもしろいです。
受験生が読むと、肩の荷が下り、気が楽になり、リラックスし、本来の能力以上が発揮できる(ような気が)。
入試問題というのの本質が描かれている本のような気がします。